遊休地は売却しやすい? 効果的な遊休地活用と売却方法

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遊休地は売却しやすい? 効果的な遊休地活用と売却方法

先祖代々から土地があるけれど活用せずに放置している。相続で土地を引き継いだものの、特に何もせずにそのまま遊休地になっている。なんとかできないだろうか?そんな相談を受けることがよくあります。遊休地を持ってはいるものの活用する方法も思い浮かばず、持て余している人は案外多いのではないでしょうか。また、目立と場所に遊休地を持っていると、ハウスメーカーや銀行など様々な営業連絡があり、煩わしく感じているかもれません。

 

遊休地の多くは更地のため、すぐに活用できる、また売却できるなどのメリットがあるでしょう。反面、遊休地を活用して利益を出したいと考えていても、運用するには知識や手間が必要ですし、思わぬリスクが発生することも。そんな場合は売却も視野に入れると良いでしょう。今回はそんな「遊休地」について、活用法や売却方法を考えてみたいと思います。

そもそも遊休地とは?

そもそも遊休地とはどんな土地のことを指すのでしょうか。遊休地とはその字のとおり、利用されておらず遊びとなっている土地、つまり所有されているものの放置されている土地のこと。広義の意味で言えば、駐車場や資材置場のような暫定利用の土地も遊休地だと言えます。また、2年以上使用されていない遊休地は都道府県知事から通知が出され、活用を促される場合もあります。活用の促進を受けた土地は、遊休地と似ていますが厳密には「遊休土地」と呼ばれます。あまり知られていませんが、万が一遊休土地となる通知を受けた場合は、6週間以内に活用するか処分するか遊休地の利用計画を届け出る必要があります。

 

・遊休地を持っているが活用方法がわからない
・先祖から譲り受けた土地だから売却するのは躊躇する
・他の資産もあるので維持コストは気にならない

 

そんな風に遊休地を所有している方は面倒だったりしがらみがあったりと、遊休地のことが頭の片隅にはあるもののそのまま放置を続けている方が少なくありません。

 

 

遊休地をほったらかし
所有だけでは損になります

「更地にしておけば売りたいときにすぐに売れる」という理由で遊休地にしている方がいますが、ある意味これは正しいと言えます。不動産は基本的には流動性の低い資産ですが、そんな中でも「更地」は最も売却しやすい不動産の形態です。遊休地の多くは更地のため、すぐに売れる。つまり、遊休地は売却しやすいというメリットがあります。ただし、いくら自分の土地だからといって遊休地のまま所有しているとデメリットやリスクを抱える可能性もあります。

 

デメリットのひとつが固定資産税。当たり前のことですが、土地を含む不動産は所有しているだけで固定資産税を支払う義務があり、せっかくの資産であるにも関わらず負の資産になってるケースがあります。また、遊休地を所有されている方は他にも資産を持っているケースが多いため、遊休地の維持費用などは大して気にならないと考える方がいるのも現実です。特に地方であれば、土地の固定資産税を大きな負担と捉えることは少ないかもしれません。活用方法が思い浮かばないし、お金をかけて活用するくらいなら放っておいた方が良い。資産だからいつでも売りたいと思った時に売れるだろう。そう考えている方も多いかもしれませんが、少し注意が必要です。

 

実際に自分が売りたいと思ったタイミングと不動産市場の需要が合致するとは限りません。また、遊休地の種類によっては売却しにくいケースもあります。常にどんな遊休地の活用ができるのか?あるいは自分が所有している遊休地は売却できるのか?について情報収集しながら状況を把握しておくべきたと言えるでしょう。

 

 

その遊休地
実は無価値かもしれません

前述のように、不動産市場の需要と合致しなければ遊休地の活用や売却が難しいことの他に、そもそも遊休地の種類によってはいくら不動産市場が活況になったとしても売却が困難な遊休地がある、ということも想定しておきましょう。たとえば、極小地や間口が狭かったり細長い土地、旗竿地などはそもそも土地としての活用が難しく売却も困難です。また、遊休地の土地の形状に問題がなかったとしても、接面道路の広さや種類(幅が狭すぎたり私道だったりする場合)によっては敬遠されがちです。他にも、駅からの距離が遠すぎる、全般的に地盤が弱いエリアの土地、権利関係が複雑で境界でもめている、など様々なケースで活用や売却にいたらないケースが多くあります。

 

このような土地を遊休地として所有している場合は、そもそも固定資産税だけが発生する負の資産を持っているようなもの。早めに活用か売却を検討すべきですが、個人で行うのは至難の技です。遊休地の活用や売買に強い不動産会社を探して、まずは相談されることをおすすめします。

 

 

遊休地には活用と売却
どちらが効果的なのか

たとえ何年も放置している遊休地であったとしても、思い出のある土地なら手放しにくい場合もあるでしょう。そんな時は駐車場や土地を貸すなど、自分に合った活用方法を検討したうえで、土地として活かすこと検討してみてください。ただし、遊休地の活用や不動産投資としての土地運用には知識や手間が必要ですし、当然リスクも発生します。そんな時は遊休地の売却も視野に入れるべきです。余計な手間や労力もかからず固定資産税などの負担もなくなりますし、土地として売れれば利益も期待できるでしょう。活用か売却か。どちらが良いと一概に決め付けるのではなく、ご自身にあった方法を検討されることをおすすめします。というわけで、ここからは遊休地の活用方法や売却メリットなどを詳しくみていきたいと思います。

 

 

放置よりも活用を模索
遊休地の活用はおすすめか?

 

遊休地活用は、これまで手を付けずに放置していた土地を有効活用し収益を得ることです。一般的な土地と同じように売却もできますが、活用によるメリットもあります。

 

●長期的な収益を得られる

遊休地を活用して安定的な収益を得られるなら、固定資産税を払ってもなお利益を出すことができます。さらに遊休地の活用を続けていくと、長期的な収益も得られるようになります。賃貸経営などであれば建物を建てて長期的な活用となるため、子や孫にも残せるような資産の形成も可能です。

●遊休地放置による苦情対策

管理せずに遊休地化している土地は、荒れて近隣住民からクレームを受けることもあります。相続した土地が田舎で遊休地になっていような人は、わざわざ見に行く時間もなくて放置している人も多いのではないでしょうか。手入れせずに放置しておくと、雑草が伸び放題になる、ゴミなどを不法投棄する人が出てくる、害虫が発生するなど近隣住民からクレームがくることも。活用することでこれらクレームを防ぐことも可能でしょう。

●放置で土地評価額は下がる

「もしかしたら、数年後には価値が上がるかもしれない」という考え方で遊休地を放置されている方もいるかもしれません。もちろん電車の路線開通や幹線道路の新設など新たな開発によって価値が大きく上がる場合もありますが、それらはごく一部に限られますし、遊休地の立地によってはそんな可能性を見込めないような場所が大半でしょう。そもそも遊休地になるような土地は素人では有効活用するのが難しいケースがほとんどで、多くの場合は土地の価値は年々下がっていきます。税金もかかって価値も下がるとなれば、早めに活用することを考える必要があるでしょう。

 

 

こんな遊休地活用も!
遊休地の活用方法

遊休地の活用方法は多岐に渡ります。地域・エリアや土地のサイズなどによって最適な活用方法は変わりますが、ひとつの目安にしてみてください。ただし、都市計画法の用途地域には注意が必要です。建築可能な建物の用途は用途地域によってある程度制限されており、その中からベストな活用方法を選ぶのが遊休地活用の基本です。また、遊休地の活用をしたはいいものの、赤字経営となってしまっては本末転倒。遊休地活用に強い不動産会社に相談されることをおすすめします。

 

●一定の広さがある遊休地の活用方法

100坪以上あるような広い遊休地の場合は、遊休地活用の方法として、近年需要が高まる老人ホームのような高齢者向け施設や、幼稚園・保育園のような大規模施設も検討できるでしょう。遊休地を活用するだけでなく、地域の発展に貢献することもできます。

 

●短期的な遊休地の活用方法

土地の転用性が高く、半年から1年くらいの短期間でできる遊休地の活用方法としては、月極駐車場経営や資材置き場としての賃貸もありかもしれません。どちらも初期投資が少なく収益化までの期間も比較的短いため、別の活用法への転用も他の活用に比べると簡単です。

 

●遊休農地の活用方法

以前は畑として使われていたが現在は荒れ地になっていたり、周りと比べてほとんど農地として使われていない遊休地は「遊休農地」や「耕作放棄地」と呼ばれます。農地としてそのまま活用する方法と転用して利用する2種類の活用法がありますが、遊休農地の場合は農業委員会の許可が得られないと転用することができないため注意が必要です。近年では体験農園としての活用や、太陽光発電の用地としての利用などが行われています。

 

 

エリアや土地の種類によっては
収益性の高いテナント物件の開発も可能

田舎や郊外の遊休地の場合、広い土地は希少性があるため収益性の高い土地活用が可能です。たとえば、ロードサイド型店舗は、幹線道路沿いに広い土地があり、第二種住居地域等の大規模な床面積の店舗の建築が可能なエリアで賃貸ニーズがあります。建物は鉄骨造のため比較的安く、かつ、賃料単価は高いため投資効率は非常に高い遊休地活用のひとつだと言えます。

 

他にも、ビジネスホテルなどは高収益が見込めるホテル事業者への一棟貸しの土地活用です。賃料はオフィスビルほど高くはありませんが、一棟貸しで安定しており、撤退リスクはそれほど高くはありません。東京や京都ではビジネスホテル用地が慢性的に不足していますので、用地があれば名乗りを上げる事業者も少なくありません。新型コロナがひと段落しつつある現在、あらたなインバウント需要を見越して動きが活発化してくる可能性もあるかもしれません。

 

幹線道路沿いでない場合は、倉庫などによる活用も検討できるでしょう。インターネット通販の増加により、全国で倉庫の開発が相次いでいます。高速道路のインターチェンジに近い大規模地であれば、全国的に賃貸需要があります。こちらも鉄骨造のため建築費は比較的安く、かつ、賃料は普通程度ですが撤退リスクは低いのが特徴です。

 

 

相続税対策なら
遊休地は売却した方が有利

ここまでいくつか遊休地の活用方法を見てきましたが、実は落とし穴もあります。遊休地は一度活用してしまうと、売却しにくい不動産に変わります。活用方法によっては遊休地の最大のメリットである「売りやすさ」を失うことにもなるのです。遊休地を有効活用するとなると、売却額の下調べや市場調査は必要不可欠。さらに、いざ遊休地を活用しようと動いたとして、運用が上手くいかないリスクも当然あります。手間や時間、リスクを避けたいのであれば売却することが遊休地を放置するよりも得策かもしれません。

 

原則として「相続税対策上は、資産は現金で持っているよりも不動産で持っている方が有利」です。遊休地を相続すると基本的に相続税は路線価方式で算出されるため、相続税評価額は実勢価格の70%~80%になります。つまり、現金よりも遊休地で相続した方が相続税評価額が下がり節税につながるのです。遊休地は本来の資産価格よりも20%ほど資産を圧縮していることになるため、遊休地をそのまま持っていることは、実際のところ相続対策になっているという理屈です。ただし、ここにはひとつ問題があります。それは「土地を分割するのは難しい」ということ。相続時、相続財産は相続人間の共有という形で相続が行われます。現金の場合は1円単位で分割が可能ですが、土地は分割しにくいため、相続人間でどのように資産を分けるかで後々揉める原因になりかねません。

 

そこで、最近注目されているのが「相続対策としての遊休地の売却」です。詳しくは割愛しますが、昔から持っている遊休地で所有期間が5年を超えている土地の場合、長期譲渡所得になるため税率が下がり相続税対策としてはほぼ同等の効果を得られます。そのため、最近では売却して現金化することで分割しやすくなることから、相続税対策として遊休地を売却する人も増えてきています。

 

他にも現金にしておけば、暦年贈与(毎年110万円まで非課税で贈与できる制度)によって生前に資産を少しずつ相続人へ移転することが可能。相続人に現金が移転すれば納税資金の確保にもつながります。そして相続人に納税資金が貯まれば、相続税を支払うことができるため、物納せずに資産を守ることも可能になります。遊休地の売却による相続対策は、非常にメリットが多いことから、最近では徐々に浸透しています。これまで一般的に相続税対策といえば現金を不動産に代えることでしたが、逆パターンもあるということも知っておいて損はありません。

 

 

遊休地を売却するなら
きちんと査定してくれる会社に

いかがでしたでしょうか。遊休地はそのまま放置しているのがいちばんもったいない状況です。まずは所有している遊休地の価値を正確に調査することをおすすめします。そのうえで、活用するにせよ、売却するにせよ、信頼できる不動産会社を探すようにしましょう。不動産会社によって得意としている不動産も異なりますし、地域による得意・不得意もあります。結果的に、遊休地の売却金額に数百万、数千万の差が出ることもあるのです。

 

今村不動産はこれまで多くの遊休地を買取り、再活用することで社会に貢献してきました。査定や調査のご相談だけでも問題ありません。遊休地について悩まれていましたら、お気軽にご相談ください。

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